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日々の、句読点。



帯あわせいろいろ

来月に地元の友人の結婚式に出席することちなっているので、
きものを出したついでに、コーディネートを考えました。

まずきものは母の実家から出てきた、祖母の娘時代の折り鶴の訪問着。
これは濃紺の生地に大きな折り鶴の地模様がはいっており、
さらに裾模様に千代紙で折った鶴が染められている個性的なものです。

これに合わせる袋帯の候補が二本あり、
どちらがいいか悩むところです。
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コーディネート案①↑
帯あわせいろいろ_f0019385_23594375.jpg

コーディネート案②↑
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裾模様のアップです。↑

上の白地に銀の刺繍帯だと、きものとのコントラストが強く、
すっきりと粋なかんじがします。
下の多色使いの刺繍帯の方は、
上と比べてかなり華やかな雰囲気に。
「きもの一枚に帯三本」といいますが、帯によって
ほんとに印象が変わるものですよね。

母に感想を求めたら、上の方はもっと年齢を重ねてからでも
着られそうだから、今なら下の取り合わせにしたらいいんじゃない?
と言われました。
う~ん確かに…(-.-;)

この多色使いは、祖母が嫁入りの時に持たせてもらったものだそうで、
およそ六十年前のものです。
これまでも結婚式にお呼ばれした時には、
二回ともきものは違えど、帯はこれを締めました。
一見すると大きな原色の柄が派手なかんじがしたのですが、
華やかさのある訪問着には意外と合わせやすく、
とても重宝しています。

戦争で青春時代を灰色にされた祖母。
好きで結婚まで考えた人は戦地に向かい、帰らなかったといいます。
その後にあった縁談で、祖父のところへこの帯と共に嫁いできた時は、
いったいどんな気持ちだったのか…。
すでに祖父母ともわたしがきものに興味を持つ以前に
他界しており、尋ねる機会はもうありません。

この帯を締める度に、優しく穏やかだった祖母のことを思い出します。
by xxyasukoxx | 2006-01-02 23:59 | お買い物
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上京して1年。さすらいOLのくらしの足跡。

by xxyasukoxx